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夢見るロボット[3]

夢見るロボット[3]
夢など見ずにすむならその方が良い

関連
夢見るロボット[1]
夢見るロボット[2]

 自律型AIで環境モデリング能力を持つものは、その処理の重さのために「睡眠」が必須だった。そろそろ、このタイプのAIが「夢を見る」理由について考えてみる。なかなか分かりにくい話なので、図でも描こうかと思ったのだが、暑いし、面倒くさいしで、挫折した。そんなわけで、甚だ分かりにくくなるとは思うのだが、毎度のことなので我慢してほしい。
 と、とりあえず謝っておく。

知識をため込むだけでは優秀な環境モデラーとは言えない

 環境モデラーは、外部センサー情報を圧縮し、リアルタイムの行動決定に利用しやすい形式に変形する。簡単に書けばこうなってしまうが、これを実装するのは、結構、骨の折れる仕事だ。
 まず、リアルタイムの行動決定に利用しやすい形式、というのがクセモノである。即時応答性能を損なわない程度にマッチングパターンを軽くしてやらなければならないのだが、マッチングパターンを簡素化すると環境の細かな差異に対応できなくなってしまう。状況に応じてマッチングパターンの粒度を変更する、というのが現時点のFMの設計方針なのだが、これでうまくいくという保証はない。
 ただ、仮にここまでうまくいったとしても、これだけでは環境モデラーとしては力不足である。センサー情報をもとに過去の経験をモデル化するだけでは、新しい環境に遭遇した場合に、まったく対応できないのである。
 環境モデラーは外部センサー情報を圧縮して蓄えるだけでなく、内部モデルを構成する部分空間を分類して再統合し、内部モデルを拡大するプロセスが必要となる。
なんだか、ややこしい言い回しだ。人間っぽい言葉で表現すれば、過去の経験を組み合わせて未経験の事象に対応するということになる。

経験をシャッフルしてリバインドし未経験の事象をつむぎだす

 青いボールを青い箱に、赤いボールを赤い箱に集めることを覚えたロボット(AI)があるとする。
 ここで、黄色いボールと黄色い箱を用意する。
 AIがどんな覚え方をしたのかにもよるのだが、もしかすると同色のボールを同色の箱に入れるという形でAIの内部モデルが構成されているかもしれない。その場合、黄色のボールは、めでたく黄色い箱に入れてもらえる。
 では、青い箱と赤いボールが用意された場合はどうなるのか?
 この場合、通常のプログラミング理論の範疇で議論すると、ボールを箱に入れるという行為は色分けの上位概念でうんぬんとかいう話が出てくるのだが、実は、話はもう少し複雑、ないしは、単純である。
 ロボット(AI)は、赤いボールを青い箱にすべて入れてしまってもいいし、まったく入れなくても良い、もちろん、一個入れても、数個入れても良い。FM的なAI解釈では自律型AIの場合はいずれでも良い。
 FM的解釈とあくまで断っている通り、このいずれの行動をとってもすべてダメという解釈も成り立つことは成り立つ。良くも悪くもない、という解釈ももちろん成り立つ。特定の行動だけOKという解釈もある。
 何が何だかわからない。
 わからないのだが、青い箱と赤いボールというのは、このロボット(AI)にとっては初体験の事象であり、この状況に、出来、不出来は別として何らかの対応(無反応を含む)はして欲しいわけである。

どこまでを環境のモデリングとしてとらえるか?

 蓄積した内部モデルに整合しない状況に対してはストールして反応を待つ、という戦略ももちろんありうる。ただ、これだとあまり面白くないので、拡大された内部モデルから任意選択した行動をとって反応をみる、という戦略の方がFMとしては好きなのである。
 この「拡大された内部モデル」は単純に外部センサー情報を圧縮蓄積しただけでは出てこない。どうしても内部モデル空間を部分空間に分割分類して再統合する必要がある。こうして生じる拡大内部モデルはもとの単純蓄積内部モデルよりもはるかに大きくなる。
 この拡大された部分までをモデリングとして見るかどうかは微妙である。誤解されると困るのだが、これはいわゆる抽象化ではない。抽象化は新規概念を導入して状態空間を小さくするもので、実体に対してラベリングして情報量を減らすものである。内部モデルの拡大は状態空間を大きくし、経験を水増しする。
 この水増し部分がAIの見る「夢」である。内部モデルの拡大は非常に処理負荷が大きいので、もちろん「夢」は、ロボットの場合も「寝ている間に」見ることになる。
 幸い、仕様上ではロボット(AI)は白昼夢を見ることはないので、それだけは安心してもらってかまわない。
(つづく)
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